2020.11.30 | HOW TO
車の運転に適したサングラスの特徴・選ぶ基準は?違反になる?
多くの人は、サングラスを見た目のデザインだけで選んでしまいがちです。もちろん、デザインも大切ですが、それ以外にも気にしなければならないポイントは多々あります。特に、車を運転する際に使用するサングラスを選ぶのであれば、なおさら注意が必要です。そこで、サングラスは見た目のデザインで選んでしまいがちですが、車を運転する際に使用するサングラスを選ぶ際は注意が必要です。車の運転に適したサングラスの特徴や選ぶ際の注意点について解説します。
運転中まぶしいと感じる光は複数ある
車を運転しているとさまざまな光が目に入ってきます。そして、それを眩しいと感じることも少なくありません。そうした光には大きく分けて太陽光と人工的な光の2種類があり、それぞれ波長が異なります。たとえば、太陽光は可視光線の波長を万遍なく含んでいるうえに、目に見えない紫外線や赤外線の波長も放出し続けています。しかも、人は強い紫外線に長時間さらされ続けると、網膜や水晶体を傷つけてしまう恐れがあるのです。したがって、単にまぶしいと感じる光だけでなく、紫外線のような、目に見えない光に対しても対策を講じなければならないというわけです。
特に、日差しの強い日中は、直接太陽を見なくても周りの建物や車、道路などに反射した日光が目に入ってきやすいのでより多くの注意が必要になってきます。また、夕方は夕方で、前方から直接差し込んでくる夕日の光がかなり眩しく感じられるはずです。さらに、夜になると、今度は対向車のヘッドライトの光が目に飛び込んでくることになります。このように、運転中に眩しさを感じさせる光には実にさまざまな種類があり、それらを想定したうえでの対策が必要になってきます。
運転用サングラスに必要な条件とは?
サングラスを着用する目的の一つに眩しさの緩和があります。それだけなら、どのようなサングラスを選んでも大きな問題はないはずです。しかし、実際はどのサングラスを選ぶかで運転時の安全性が大きく変わってくるのです。そこでこの段落では、不適切なサングラスを着用して車を運転することがどのくらい危険かを紹介しつつ、運転用サングラスに必要な条件について解説していきます。
UVをカットする機能
太陽光に含まれている紫外線が目の中で蓄積されると、ドライアイや充血の慢性化、さらには白内障を引き起こすリスクが高まってきます。その対策として、日差しの強い場所ではサングラスを着用している人がいます。それ自体は間違いではないのですが、1つ気をつけてほしいのは、レンズの色が濃いほど紫外線をカットする効果が高いというわけではないという点です。
レンズの色の濃さはまぶしさを軽減させる効果があるだけで、紫外線に対しては無力です。それどころか、濃い色のサングラスをかけると視界が暗くなるので、黒目の中心にある瞳孔が開き、紫外線が直接網膜まで達してしまうリスクが高くなってしまいます。紫外線を防ぐためにはUVカット機能が不可欠です。逆にいうと、レンズのUVカット率さえ高ければ、色の薄いサングラスでも全く問題はないわけです。それを知らずに、UVカット機能がないサングラスを掛け続けていると目を傷める結果となってしまうので、十分注意するようにしましょう。
※最近の車はフロントガラスがUVカット仕様になっている場合がほとんどですのでご確認ください。
レンズの色が濃すぎないこと
サングラスを選ぶ際には、色が濃すぎないことが重要な条件となります。なぜなら、色の濃いサングラスは運転の妨げになるおそれがあるからです。たとえば、濃い色のサングラスをかけていると信号が違った色に見える場合があります。特に、緑系や茶系の色のレンズの場合はその傾向が顕著です。信号による指示を勘違いする可能性が高くなり、非常に危険です。また、たとえサングラスをかけていない状態でも高速道路などでトンネルに入ると、急に暗くなったように感じてしまいます。
もし、同じシチュエーションで濃い色のサングラスをつけていると、瞬間的に視界が奪われてしまうおそれさえあります。以上の点を踏まえて考えれば、運転中に濃い色のサングラスを着用する行為がいかに危険かわかるはずです。
十分な視野が確保されること
運転中は必要な情報の約90%を目から得ています。つまり、安全に運転するには、視界の確保が不可欠になるわけです。一方、メガネやサングラスはレンズ越しに物や景色を見る道具であるため、その作りによっては視界が十分に確保できない場合があります。
たとえば、フレームの厚みや太さによって、フレーム自体が視界を遮ってしまうといったケースです。ですから、サングラスを購入する際にはレンズの種類だけではなく、実際に試着してみて、視界が十分に確保できているか、運転をする際にフレームが邪魔に感じないかなどを入念にチェックする必要があります。
熱で変形・破損しにくいこと
サングラスを選ぶ際に意外と見逃しがちなのが、サングラス自体の強度です。たとえば、100均や雑貨店などで販売しているサングラスは、一見問題なさそうでも、熱などの影響で変形してしまう場合があります。これは摩擦や熱に弱いプラスチックなどを原料としているためです。こうしたものを使用していると、直射日光を遮るためのサングラスなのに、その熱の影響でサングラス自体が歪んでしまうことになります。
また、もったいないからといって、フレームやレンズが歪んだサングラスをそのまま使い続けているのは目にとってよくありません。なぜなら、歪みによってものが正しく見られなくなり、目が疲れやすくなってしまうからです。目の疲れを防止するためにサングラスをしているのに、これでは本末転倒です。
偏光度が高いこと
運転中に、ギラギラした太陽光や、対向車のガラスの反射光が眩しく感じた経験がある人は多いでしょう。こうした乱反射は正常な運転を妨げる恐れがあるので、なるべく影響を受けないようにすることが大切です。そんな時、運転中の乱反射を抑えるうえで役に立ってくれるのが偏光レンズです。偏光レンズには乱反射で眩しくなるのを防いでくれる効果があるので、特に眩しい昼間は偏光度の高いサングラスをかけるのがよいでしょう。
偏光レンズでは、「偏光フィルター」と呼ばれる反射光をカットするフィルムを2枚のレンズの間に挟んでいます。このフィルターのはたらきによって、邪魔な光が遮られてクリアな視界が確保されるのです。通常のサングラスではすべての光を均一にカットするため、場合によっては視界が暗くなりすぎることがあります。一方、偏光レンズでは邪魔な光だけをカットしてくれるため、トンネルに入ったときに急いでサングラスを外す必要がなくなります。
レンズカラーが時間帯に適していること
サングラスをかけながら運転するときは、時間帯に適したレンズカラーを選ぶことも大切です。
昼間・晴天ブラウン、グレー
夜間・曇天イエロー、オレンジ
昼間はグレーやブラウンなど、太陽やボンネットの照り返しさを軽減してくれるカラーのレンズがおすすめです。運転の直前にサングラスをかけても違和感をあまり感じずに運転できるでしょう。一方、夜間はイエローやオレンジなどのレンズを選ぶのがおすすめです。対向車のヘッドライトが放つ青色光を効果的に遮ってくれます。
運転用サングラスを選ぶときの注意点・違反になるケースはある?
運転用サングラスに必要な条件を一通り説明したところで、次に、実際に選ぶ場合の具体的な注意点について解説をしていきます。しっかりと理解し、購入してから失敗だったというようなことがないようにしましょう。
日本工業規格(JIS)で禁止されていないサングラスを選ぶ
運転用サングラスに規定があることご存知でしょうか。2018年10月の日本産業規格(JIS)改定では、運転用のレンズの濃さやカラーについて、安全性の要求事項を以下のように定めています。
- 視感透過率8%以下のレンズは、運転用または道路での使用を目的としていないため、適さない
- 分光透過率500~600nmの波長域での分光透過率の最小値が、0.2視感透過率(20%以上)であること。
- 昼間の運転には、視感透過率が8%をこえていること。
- 夜間の運転には、視感透過率が75%以上であること。
- 運転用または道路での使用に適するために、赤、黄、緑、青の色を識別できる色調であること(信号の誤認識防止)。
運転用のレンズについては、危険な事故を防止し、安全性を確保する必要があります。安全のためにも一度利用規則を確認してみましょう。
スポーツ用や釣り用ではなく運転用を選ぶ
運転時に着用するサングラスを購入するなら、大前提として運転用のサングラスを選ぶ必要があります。中にはサングラスなんてどれも似たようなものだと思っている人もいるかもしれませんが、運転用とスポーツや釣りを目的として作られたものでは全く作りが異なります。そもそも、スポーツや釣り用のサングラスは運転する場合のことを想定していません。全方位から日光が降り注ぐことを前提とし、横から光が入り込まないことを重視した造りになっているのです。
そうすることで、余計な刺激に惑わされることなく、正面に意識を集中できるというわけです。しかし、このサングラスを運転時に使用すると、視野が狭くなってしまいます。顔を大きく動かさないと横のほうが見えないので、非常に危険です。たとえUVカットなどの機能を備えていたとしても、これではとても運転に適しているとはいえません。
運転時に着用するサングラスを購入するなら、大前提として運転用のサングラスを選ぶ必要があります。中にはサングラスなんてどれも似たようなものだと思っている人もいるかもしれませんが、運転用とスポーツや釣りを目的として作られたものでは全く作りが異なります。そもそも、スポーツや釣り用のサングラスは運転する場合のことを想定していません。全方位から日光が降り注ぐことを前提とし、横から光が入り込まないことを重視した造りになっているのです。そうすることで、余計な刺激に惑わされることなく、正面に意識を集中できるというわけです。
しかし、このサングラスを運転時に使用すると、視野が狭くなってしまいます。顔を大きく動かさないと横のほうが見えないので、非常に危険です。たとえUVカットなどの機能を備えていたとしても、これではとても運転に適しているとはいえません。
運転用でもサングラスを車内に放置するのは厳禁
車を運転しているとき以外はサングラスを使用しないという場合、いつでもすぐ使えるようにと車内で保管をしてしまいがちです。しかし、それはあまりよくありません。特に、真夏の場合は厳禁です。なぜなら、締め切った車内の気温は非常に高くなるため、長時間放置していると変形や破損の原因となってしまうからです。ちなみに、直射日光の当たるダッシュボードの上は70度を超える高温となるので、そんなところにサングラスを置くと、あっという間に傷んでしまいます。
また、サンシェードをして直射日光を遮ったとしても50度前後ぐらいまでは上がります。したがって、サングラスは車内に置きっぱなしにするのは避け、なるべく涼しいところにしまっておくことを心がけましょう。
車を運転しているとき以外はサングラスを使用しないという場合、いつでもすぐ使えるようにと車内で保管をしてしまいがちです。しかし、それはあまりよくありません。特に、真夏の場合は厳禁です。なぜなら、締め切った車内の気温は非常に高くなるため、長時間放置していると変形や破損の原因となってしまうからです。ちなみに、直射日光の当たるダッシュボードの上は70度を超える高温となるので、そんなところにサングラスを置くと、あっという間に傷んでしまいます。
また、サンシェードをして直射日光を遮ったとしても50度前後ぐらいまでは上がります。したがって、サングラスは車内に置きっぱなしにするのは避け、なるべく涼しいところにしまっておくことを心がけましょう。
運転時のサングラス着用が違反になる可能性があるケース
夜間の運転中にサングラスをかけるのは危険なので違法ではないか?と思う方もいるかもしれません。実は、夜間用のサングラスであれば法令に違反しないため、問題なく使用できます。しかし、昼間用のサングラスは注意が必要になります。レンズの色が非常に濃いサングラスは、運転の妨げの恐れがあるということで、安全運転義務違反になる可能性があります。2018年10月に改訂された日本工業規格(JIS)によると、可視光透過率8%未満のサングラスの使用が禁止されていますので、安全運転の上で適合している可視光透過率を選ぶことがベストです。
ファッション性の高い運転用サングラスもある
安全に車を運転するためにも、車用のサングラスは機能性を重視して選ぶことが大切です。しかし、だからといって、見た目のこだわりは捨てるべきだといっているわけではありません。運転用で機能性に優れたサングラスの中にもファッション性の高いものはあります。まずは、そういった商品のラインナップが豊富なOWNDAYSのオンラインストアで探してみてはいかがでしょうか。