2020.09.02 | HOW TO
老眼鏡の選び方は?眼鏡で老眼を矯正しよう
「目がかすみやすい」「目のピントが合いにくい」という症状があり、ものが見えにくくなったと感じている人は老眼の可能性があります。老眼になると日々の生活で不便を感じることが少なくないです。この記事では老眼の症状とはどのようなものなのか、もともと近視や遠視、乱視がある人が老眼になるとどうなのか、老眼をチェックする方法や対策法などを紹介します。
老眼とは?
ヒトの目には、多くがたんぱく質と水からできている直径9mm、厚さ4mmほどの「水晶体」と呼ばれる組織があります。水晶体の働きは、カメラでいうところのレンズのように、ものがはっきり見えるようにピントを調節することです。赤ちゃんの頃の水晶体は強い屈折率を持っているのですが、年齢を重ねることによって水晶体の弾力性が失われ、ピント調節に関わる毛様体筋も弱くなってくるのです。
その結果、30cmほどの距離よりも近いところにある小さな文字などが見えにくくなる症状が現れます。老眼は、40歳前後から始まり、誰もがなる老化症状の一つです。
老眼の症状
つづいて老眼になるとどのような症状が出てくるのかを説明しましょう。まずは、薄暗い場所で新聞や本など、細かい文字が読みづらくなってきます。また、スマホを見るときにそのままの状態ではよく見えなくなり、無意識のうちに遠ざけて見るようになるなど、これまで見えていたのと同じ距離でものを見るのが辛くなってくるのです。
さらに、本を読んでいてふと目を上げて遠くを見ると、最初はぼやけているものの、そのまま見続けているとだんだんくっきりと見えるようになります。ピントを調節する機能が衰えているためにこうした症状が出てくるのです。それから、パソコンを使用した後に目の疲れを感じるようになります。慢性の肩こりや頭痛に悩まされている人も少なくありません。
老眼になる理由
水晶体には、カメラの凸レンズのように目に入ってくる外部の光を屈折させて、網膜に画像をきれいに映し出す働きがあります。このとき、水晶体は厚みを変えて調節するのですが、水晶体はそれ自体で厚みを変えることはできません。虹彩から続く「毛様体」という組織につながる「毛様体小帯」が水晶体を吊り下げており、毛様体の収縮を水晶体に伝えて水晶体の厚みを変えるのです。しかし、年齢を重ねることで水晶体の弾力性が失われ、毛様体の線維が緩んでも水晶体を厚くすることができなくなるのです。その結果、近くのものを見るときにピントをうまく合わせられなくなります。
近くを見るとき
水晶体が厚くなる
遠くを見るとき
水晶体が薄くなる
老眼の症状
ピントが合わせづらくなってしまう
遠視と老眼の違い
遠視と老眼は、どちらも近くを見るときにピントが合わないので見えないという症状があるため混同されやすいですが、両者の原因は異なります。
目に光が入ってくると角膜、水晶体を通って屈折させ、網膜でピントが合うように水晶体の厚さを調節するのが正常な目の状態です。目の屈折状態は、眼軸と水晶体の屈折力によって決まり、眼軸の長さが標準であれば網膜にピントが合うしくみになっています。
正視(ピントが合った状態)
遠視
遠視の場合は、眼軸が短いため網膜の後ろでピントが合うのです。遠くを見るときは少し調節すると見えるようになりますが、近くを見るときは強く調節する必要があり、近くを見るときも遠くを見るときも目が疲れやすくなります。一方、老眼は、水晶体の弾力性が弱まって近くを見るときに水晶体を厚くすることができなくなるため、ピントが合わなくなるのです。
近視・遠視・乱視と老眼の関係
老眼になるか否かは、もとの視力とは関係ありません。正常な視力の人も、もともと近視、遠視、乱視の人も、誰でも老眼になる可能性があります。
近視とは、近くのものにはピントが合わせやすく、遠くのものにはピントが合わせにくい状態のことです。そのため、老眼を一番自覚しづらいのは近視の人だといわれています。遠視の人は、遠くのものはよく見える一方、近くのものは見えにくい状態です。遠視の人が老眼になると、近くのものがますます見づらくなります。乱視は、焦点が2つ以上あるため、ものの輪郭が複数あるように見える状態です。重度の乱視の人が老眼になってしまうと、矯正しないでものを見るのは難しくなります。
近視
遠視
乱視
老眼をチェックする方法
老眼かどうかは、ピントがどの位置で合うかをチェックすることで見極められます。人差し指の腹を自分のほうに向けて、目の前にかざして少しずつ遠ざけていきましょう。指紋が明確に見える、ピントの合う最も近い位置が自分の近点です。目から近点までの距離を測りましょう。30cm以上離さないと指紋がはっきり見えない場合は、注意が必要です。
老眼になってしまった後の矯正方法
老眼になってしまった場合の矯正方法は、眼鏡、コンタクトで矯正する方法と手術を行う方法の3つです。ここでは、3つの中から眼鏡で矯正する方法について解説します。
眼鏡で老眼を矯正
老眼の矯正方法として最も一般的なのは老眼鏡をかけることです。コンタクトや手術と比較して、老眼鏡は費用が安いことも魅力といえるでしょう。OWNDAYSでは、さまざまな度数への対応はもちろん、お客様一人ひとりの目と何をするときに使いたい眼鏡なのかを考慮してセミオーダーで眼鏡を作ることができます。
老眼鏡の選び方
老眼鏡には既製品とオーダーメイドの2種類があります。既製品は書店や100円均一のお店などでも販売されており、手軽かつ安価に手に入れられる点がメリットです。一方、一人ひとりに合わせた度数で作られているわけではなく、左右が同じ度数であるため、老眼の度数が左右で違う人にとっては目が疲れる原因になります。
オーダーメイドの老眼鏡は、一人ひとりの目の度数や用途に合わせて仕立てることが可能です。そのため、既製品のデメリットを払拭することができ、目の健康のためにもオーダーメイドのほうが安心できます。
レンズだけでなく、フレームについても自分に合ったものを選ぶようにしましょう。メガネのフレームはデザイン性も大切ですが、快適性も購入する商品を決めるときの要因となります。気に入ったデザインの老眼鏡を実際にかけてみて、かけ心地のよいものを選ぶことが重要です。メガネのフレームは顔の形などによって似合うデザインが変わってきます。
また、ハーフリムなら視野が広くなるなど、フレームの種類ごとに異なる特徴が備わっています。普段からメガネをかけていない人は、負担にならないよう軽量のフレームを選ぶといったように、自分に合った老眼鏡を探してみてください。
老眼鏡の度数の目安
老眼鏡を適切に使うためには、症状ごとの度数の目安を知っておくことが重要です。正確な度数を知るためには店舗などで度数測定をする必要がありますが、前もって目安を押さえておきましょう。
最近近くが見えにくい
+1.00
40〜50cm離して文字を読む
+1.50
50〜60cm離して文字を読む
+2.00
60cm以上離して文字を読む
+2.50
最近になって近くが見えにくくなった人の場合、度数の目安は+1.00程度です。また、50~60cm程度離して文字を読む人の場合、度数の目安は+2.00程度となります。40~45歳で+1.00程度、70~75歳で+4.00程度といったように、年齢に応じて老眼鏡の度数も高くなるのが一般的です。
老眼鏡と拡大鏡や遠近両用メガネの違い
老眼鏡と拡大鏡や遠近両用メガネは混同しやすいアイテムですが、それぞれに見え方が異なります。適した種類を選ぶために、3つのメガネの特徴を知っておきましょう。まず、拡大鏡は小さいものを大きく拡大するためのものです。老眼鏡の場合、文字などのサイズは変わらないまま輪郭がくっきりして見やすくなります。一方、拡大鏡は虫メガネのように小さいものを大きなサイズで見られるため、細かい作業をするときなどに使われます。新聞の文字を拡大する、ネイリストが爪をデザインする、趣味の手芸を楽しむなど、拡大鏡の使われる場面はさまざまです。次に、遠近両用メガネは1枚のレンズに複数の焦点があるタイプのメガネです。レンズの下部には老眼用の、上部には近眼用の焦点を設けることで、かけたままで遠くも近くも見やすい仕様となっています。目的や症状に応じて、これらのメガネを使い分けるとよいでしょう。
老眼鏡
拡大鏡
遠近両用
自分に合ったレンズの老眼鏡を身に着けましょう
老眼の矯正法は複数ありますが、老眼鏡を使うのが最も一般的です。老眼を眼鏡で矯正するなら、店舗に出向いて目の状態をチェックしてもらったうえで、自分の目に合う老眼鏡を作ってもらいましょう。OWNDAYSには見え方が自然な老眼鏡の他にファッション性に富んだフレームも数多くあるため、好みに合わせたオリジナルの老眼鏡を仕立てることができます。