2025.03.26 | コンタクトの買い方・選び方
含水率が高すぎると目が乾く?正しいコンタクトレンズの選び方とは

ソフトコンタクトレンズに含まれる水分量の指標である含水率について詳しく解説します。
高含水・低含水レンズそれぞれの特性やメリットを正しく知ることで、自分に合ったレンズ選びを実現しましょう。
コンタクトレンズの含水率とは?意味をかんたんに解説

コンタクトレンズの含水率とは、ソフトコンタクトレンズ(SCL)が含む水分量の目安を表した数値です。
ソフトコンタクトレンズの場合、含水率の単位は「%(パーセンテージ)」で表され、製品説明やパッケージに明記されています。含水率の違いは装用感や乾燥しやすさに影響するため、コンタクトレンズを選ぶ際には必ず確認して、自分に合ったものを選びましょう。
また、含水率が高い=レンズが含んでいる水分量が多いという意味ですが、だからと言って含水率が高い方が潤いを感じやすいとは言えないので注意が必要です。
なぜなら、含水率はレンズが含む水分量の表示であると同時に、レンズが必要とする水分量の表示でもあるからです。つまり、含水率が高いレンズを装用した場合、涙がより吸収されやすくなります。そのため目の乾燥を日頃から感じる方、ドライアイの方にはかえって不快な症状を強めてしまう恐れがあるので注意が必要です。
ハードコンタクトレンズの場合は水分が含まれていないため、そもそも含水率という概念がありません。
コンタクトレンズの高含水と低含水はどっちがいい?メリット・デメリットを紹介

結論、高含水レンズと低含水のどちらがいいか一概には断言できません。両者には以下のような特徴があり、使う人の状況に応じて選ぶべきコンタクトレンズ・含水率は異なります。
高含水レンズと低含水レンズの簡易比較表
高含水レンズ | 低含水レンズ | |
含水率 | 50%以上 | 50%未満 |
酸素透過性 ※ | 高い | 低い |
フィット感 | 柔らかめ | 硬め |
目の乾燥 | ドライアイではない人はうるおいを感じやすい | ドライアイの人はうるおいを感じやすい |
上記の表から分かるように、高含水と低含水のコンタクトレンズは、それぞれ相反する特徴を持っています。
※酸素透過性(酸素の通しやすさ)については後述。
次項では、高含水と低含水のコンタクトレンズについて、それぞれのメリットとどんな人に向いているかをさらに詳しく解説します。
高含水レンズ|着け心地は良いが長時間着けると乾きやすい
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高含水のコンタクトレンズは着け心地が良いものの、長時間つけると乾きやすいという特徴があります。
メリット | デメリット |
・酸素透過性が高い・フィット感に優れている・レンズが柔らかく異物感が少ない | ・長時間の装用は目が乾きやすい・長時間つけていると疲れやすい |
高含水レンズは水分量が多いため目にフィットしやすく、レンズ自体が柔らかいため異物感が少ないのがメリットです。初めてコンタクトレンズを入れる方にも比較的違和感なく装用いただけます。
また、低含水のコンタクトレンズに比べて酸素透過性が高いため、眼精疲労や目の充血につながりにくいのも特徴です。快適な装用感や付け心地のよさを重視したい方には高含水のコンタクトレンズがお勧めです。
※装用感、感じ方には個人差があります。
ただし、水分量の多い高含水レンズは、レンズ自体が水分を多く必要とするという特徴もあるため、長時間装用し続けると低含水のものに比べてレンズが涙を多く吸収するため、目が乾燥したり、疲れを感じることがあります。
ドライアイの方、パソコンやスマホなどの利用が多い方、長時間続けてコンタクトを装用する方には、含水率の高すぎるレンズはあまりお勧めできません。
高含水レンズの強みである、酸素透過性の高さについて詳しく解説します。コンタクトレンズの酸素透過性とは、レンズが酸素をどれだけ通すかという指標です。%(パーセンテージ)で表示され、酸素透過率が高いほど酸素を通しやすく、裸眼の状態により近いため目にもやさしいと言えます。
「目は呼吸している」と言われる理由は、角膜は通常の細胞のように血管を持たないため、涙の層を通じて酸素を取り入れるからです。酸素透過性の低いコンタクトを装用すると、目が酸欠状態に陥り、眼精疲労や充血など目のトラブルを引き起こす可能性が高まるため、コンタクトレンズを購入する際は、パッケージや添付文書で酸素透過率を確認しましょう。研究の結果、コンタクトを終日装用する方は酸素透過率24.1DK/L以上のレンズを選ぶべきであるという考え方が一般的です。
参考:Holden and Mertzの研究「毎日および長時間装用コンタクトレンズの角膜浮腫を防ぐための重要な酸素レベル」

低含水レンズ|乾燥に強いが着用時に違和感が出やすい
低含水のコンタクトレンズは乾燥に強い点がメリットですが、硬いため着用時に違和感を感じやすいというデメリットがあります。
メリット | デメリット |
・涙が吸収されにくいので目が乾きにくい・長時間の使用でも付け心地の変化が少ない | ・酸素透過率が低い・異物感を生じやすい |
低含水のコンタクトレンズは必要とする水分量が少ないため、目の表面の水分が失われにくくドライアイの方でもうるおいを感じやすい点が大きなメリットです。
ただし、高含水のコンタクトレンズに比べると酸素透過率が低いため、目の充血をはじめ眼球トラブルを招きやすい点がデメリットといえます。また、装用時に硬さや異物感を感じやすいため、コンタクトに慣れていない人にとっては不向きだといえます。
ハードレンズほどではありませんが、ソフトレンズのなかでは低含水レンズの方が、比較的コンタクトに慣れた人に向いていると言えるでしょう。
目の健康・フィット感を重視する方やはじめてのコンタクトには高含水レンズがおすすめ(無料おためしあり)
初めてコンタクトレンズを使用する方は、高含水レンズから試すのがおすすめです。高含水レンズは酸素透過性に優れており、目のトラブルを招きにくいので安心です。また、柔らかく目にフィットするため、コンタクトレンズの装用経験が少ない方でも違和感を感じにくく、使いやすいのが特徴です。
高含水のコンタクトレンズにもさまざまな商品があるため、まずは使用感を確認しましょう。
高含水かつ保湿力に優れたコンタクトレンズをお探しならHioxifilcon Aを使ったOWNDAYS 1DAYをご利用ください。今なら初回10日分を無料でお試しできます。
ドライアイの人には高含水レンズは不向き?コンタクト着用時に目の乾燥を防ぐ5つの方法

「フィット感が高くて目にやさしい高含水のレンズを使ってみたいけど、目の乾燥も気になる…」と迷っていませんか?
ここまで見てきた通り、高含水レンズは低含水に比べて目が乾燥しやすいとされていますが、レンズと目の乾きやすさの関係は、装用方法によっても異なります。
高含水のコンタクトレンズを装用する場合も、以下の5点を意識することで、目の乾燥を未然に防ぐことができます。
目の乾燥が進むと、充血・かゆみ・痛み・違和感などの眼球トラブルの元となりますので注意しましょう。ドライアイの自覚の有無に関わらず、この5点を日頃から意識することで目の健康を守りながら快適にコンタクトを利用できます。
1日の装用時間を守る
長すぎるコンタクトの装用は、レンズの種類に関わらず目の健康を損なう恐れがあります。コンタクトの装用時間の目安は1日12~16時間とされていますが、疲れや乾燥の感じ方には個人差があります。
特にコンタクトに不慣れな方は、外出の時だけコンタクトを装用し、帰宅後は眼鏡で過ごすなど装用時間が長くなり過ぎないようにしましょう。少しずつ慣れていき、装用時間を長くすると目に負担がかかりにくいのでお勧めです。
1DAY・2Week・1monthなどコンタクトごとに定められた使用期間を守る
コンタクトレンズの着用による目の乾燥を防ぐためには、1DAY・2Weekなど商品ごとに定められた使用期間を守りましょう。
2、3日長く使っても大丈夫…と自己判断でコンタクトレンズを定められた使用期間より長く装用している方もいるようですが、大変危険です。なぜなら、定められた使用期間を超えてコンタクトレンズを使用すると、汚れや劣化によりレンズの品質が低下するため、見えにくさや異物感を感じることがあるからです。また、感染の原因になったり、視力の低下を招くこともあるので絶対にやめましょう。
参考:安全に使用するために こんな使い方をしたらダメ│一般社団法人 日本コンタクトレンズ協会
BC(ベースカーブ)やDIA(レンズ直径)が目に適しているか確認する
コンタクトレンズの着用による目の乾燥を防ぐためには、事前にBC(ベースカーブ)が自分の目に合っているか確認しておきましょう。
※BCはコンタクトレンズの曲がり具合を示す指標です。
BCの数値が大きいとカーブが緩く、数値が小さいとカーブがきつくなります。眼球が大きい方はBCが大きいコンタクトレンズを選び、眼球が小さい方はBCが小さいレンズを選ぶのが基本です。
BCが自分の目より小さい(カーブがきつい)とレンズが目に張り付いてしまい、レンズと目の間に涙が入らなくなり目が乾燥しやすくなります。
日本人のBCは8.6〜8.7が平均ですが、個人差が大きいためコンタクトレンズの購入前に調べる必要があります。BCを算出するためには角膜曲率半径の測定が必要なため、自分の判断ではなく眼科医の指導を仰ぎましょう。
また、DIA(レンズ直径)が大きすぎるレンズも目が乾きやすくなります。カラーコンタクトなどファッション性を重視したい場合も、自分の目に合ったDIAを選ぶことを心がけましょう。
まばたきの回数を意識的に増やす
目全体に涙を行き渡らせるために、まばたきの回数を意識的に増やすと、コンタクトレンズによる目の乾燥を防ぐことに繋がります。
人間の平均的なまばたきの回数は1分間に20~30回と言われています。まばたきには、涙を流して目の表面にうるおいを与えたり、ゴミや細菌を拭い去ったりする重要な役目があります。
しかし、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用により、現代人はまばたきの回数が減っています。コンピューターやタブレットを用いた作業はVDT(Visual Display Terminals)と呼ばれ、長時間のVDTによるドライアイ・眼精疲労・目の充血・視力低下などの目の異常はVDT症候群と呼ばれ、深刻な現代病の一つだといえます。
目の乾燥を避けるよう、コンタクトレンズの装用時には意識的にまばたきの回数を増やしましょう。
参考:パソコンと目|公益財団法人 日本眼科学会
参考:ドライアイによる眼精疲労|日本眼科医会
1日数回、コンタクト専用の目薬を点眼する
目の乾燥を防ぐために、1日に数回程度コンタクト専用の目薬を使用しましょう。
コンタクト専用の目薬は一般的な目薬とは異なり、目の治療目的ではなく涙を増やして瞳の乾燥を防ぐために用いられます。コンタクトを装用したまま点眼が可能なので、目の乾きを感じた時にすぐ使えるのも嬉しいメリットです。
一般的な目薬にはレンズに影響を与える防腐剤が含まれているため、コンタクト着用時の使用は避けてください。
コンタクト専用の目薬を購入する際にはパッケージを確認し、防腐剤無添加の人工涙液タイプの目薬を選びましょう。レンズの種類によっては使用できない目薬もあるため、しっかりとパッケージを確認することが大切です。
うるおう高含水レンズを選ぶならOWNDAYS 1DAY

ここまで見てきた通り、ソフトコンタクトレンズには高含水・低含水の2種類があり、どちらが合うかは一人ひとりの目の状態やライフスタイルによって異なります。だから、自分に合った含水率のレンズを選ぶことが大切です。
高含水のコンタクトレンズはフィット感に優れており、酸素透過率が高いため角膜にかかる負担が少ないので初心者にもおすすめですが、目が乾きやすいため使用方法に注意しましょう。
OWNDAYS 1DAYは保湿力に優れた素材Hioxifilcon A(ヒオキシフィルコンA)を採用し、従来の高含水レンズの弱点である目の乾燥しやすさを克服しました。
含水率は59%と高めであり、レンズの先端は丸く滑らかな「Silk Edge」デザインを採用しているため、長時間の使用でもズレにくく快適に装用いただけます。
衛生的な1dayタイプの使い捨てコンタクトレンズのため、初めての方でも安心です。目の健康やフィット感を重視しながら、うるおいを感じたい方に最適なコンタクトレンズとなっています。
※うるおい感・見え方・装用感には個人差があります。
初回10日分(両目20枚)を公式サイトから無料でおためしいただけます。
<製品仕様>
商品名 | OWNDAYS 1DAY |
内容量 | 通常 / 30枚入り無料おためし / 10枚入り |
装用 | 終日装用 / 1日交換 |
含水率 | 59% |
酸素透過率 (Dk/L値) | 25.88x 10-9 (cm/sec)(mlO2/(ml x mmHg))※ -3.00Dの場合 |
素材 | Hioxifilcon A |
分類 | グループⅡ (非イオン性高含水レンズ) |
医療機器承認番号 | 30600BZI00003000 |

OWNDAYSコンタクト編集部
取材・編集・執筆
OWNDAYSコンタクト編集部では、コンタクトレンズと目に関する正しい知識をわかりやすく伝えることをモットーにしています。このメディアを通じてコンタクトレンズに関する皆さまのお悩みやちょっとした疑問を解決し、快適なコンタクトレンズライフに寄り添う存在になれたら嬉しいです。